ホットペッパービューティーとLINE公式アカウントを併用している店では、予約台帳が2つある状態が当たり前になっています。この記事では、その二重管理をなくすために、ホットペッパーの予約情報をLINE側へ自動で流す仕組みの作り方を整理します。
二重管理は「入口が違う」から起きる
新規客はホットペッパーから来て、リピーターはLINEで予約する。集客の構造としては健全です。問題は、その2つが別々の場所に記録されることにあります。
- ホットペッパーの予約はサロンボードに入る
- LINEの予約は拡張ツールか、担当者の頭の中に入る
- 結果、「今日の予約全体」を1画面で見られる場所がどこにもない
そこでスタッフが紙の予約表へ手書きで写す。これが二重管理の正体です。そして写し忘れが、ダブルブッキングという一番痛い形で表に出ます。
先に知っておくべき制約
ここは正直に書きます。ホットペッパービューティーには、一般の店舗が自由に使える公開APIがありません。「予約データをそのまま外部システムへ流す」という理想形は、原則として取れないと考えてください。この前提を飛ばした提案は、どこかで詰まります。
ではどうするか。実務での現実解は、予約通知メールを起点にする方法です。予約が入ると店舗宛に通知メールが届きます。そのメールをきっかけに動かします。
メール起点で組む3ステップ
1. 予約通知メールを1か所に集める
店舗の受信メールを、処理用のアドレスへ自動転送します。既存の運用に一切触らずに始められるのが利点です。
2. メールの中身を読み取って構造化する
件名と本文から、日時・メニュー・指名・お客様名を取り出します。ここが従来は面倒でした。文面のフォーマットが少し変わるたびに読み取りが壊れたからです。AIに文面を渡して項目を抜き出させる形にすると、多少の書式変更では壊れなくなります。ここがAIを使う意味のあるポイントです。
3. カレンダーとLINEに流す
抜き出した予約を店舗共有のカレンダーやスプレッドシートに書き込み、同時にスタッフのグループLINEへ通知します。予約が入った瞬間に、全員のLINEへ1通届く——これだけで、写し忘れによるダブルブッキングの芽はかなり消えます。
この型は、まったく別の業種でも実際に動かしています。問い合わせメールを1つの受信箱に集約し、スクリプトで中身を読み取ってグループLINEへ流す仕組みを組んだことがありますが、いちばん時間がかかったのは技術ではなく「どの情報を、誰に、どのタイミングで通知するか」の設計でした。全部通知すると、数日で誰も見なくなります。
既製ツールで解ける範囲
予約の一元管理をうたうサービスや、サロン向け予約システムの中には、複数媒体の予約をまとめる機能を持つものがあります。店舗の運用がそのツールの想定に収まるなら、そちらのほうが早くて安いので、まず調べる価値があります。
収まらないのは、たとえばこんなときです。
- 通知の宛先や文面を、自店のルールに合わせて細かく変えたい
- 予約と同時に、在庫・シフト・売上集計など別の処理も走らせたい
- すでに使っているスプレッドシートやカレンダーを中心に据えたまま動かしたい
この場合は既製ツールを置き換えるのではなく、すき間を埋める小さな仕組みを1本足すという考え方が合います。
運用で失敗しないための3つの注意
- 個人情報をどこまで載せるか決める:通知に氏名を含めるか、予約番号だけにするかを最初に決めます
- 止まったときに気づける形にする:自動化は静かに止まります。1日1回「今日の予約◯件」のような定時通知を入れておくと、届かないことで異常に気づけます
- 人の判断を残す場所を決める:全自動にせず、確定操作だけ人が押す形にすると事故が減ります
よくある質問
ホットペッパーの予約データをAPIで取得できますか?
一般の店舗が自由に使える公開APIは提供されていません。そのため実務では、店舗に届く予約通知メールを起点に組むのが現実的な方法になります。
サロンボードを使うのをやめる必要がありますか?
ありません。サロンボードはそのまま使い、通知メールを読み取って別の場所へ流すだけなので、既存の運用に影響しません。
作った仕組みは自分たちで直せますか?
通知先や文面といった日々の設定は、店舗側で変えられるように作るのが基本です。AIコモンでは月額の中に月1回の改善とチャット相談を含めているので、直したい箇所が出たら相談ベースで対応します。
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