AI顧問を検討して見積もりを取ると、月額5万円の会社もあれば、月額30万円の会社もある。同じ「AI顧問」という名前なのに、なぜ6倍も差がつくのか。

結論から言うと、料金の差は「実装が含まれるかどうか」でほぼ説明がつきます。この記事では、AI顧問の料金が3つの層に分かれる構造と、従業員10名以下の会社が支払うべき適正額を整理します。

AI顧問の料金は3層に分かれる

市場を見ると、AI顧問と呼ばれるサービスはおおむね次の3層に分かれます。

第1層:相談型(月3万〜8万円)

チャットやオンラインMTGでの相談に応じる形態です。「この業務はAIで自動化できますか」「どのツールを使うべきですか」といった質問に答えてくれます。

最も数が多い価格帯ですが、ほとんどの場合、手を動かすのは自社です。助言をもらっても、実際にツールを設定し、業務に組み込み、社員に使わせるところは自分たちでやることになります。

第2層:導入支援型(月10万〜20万円)

相談に加えて、導入計画の策定や社内研修がつく形態です。ワークショップを開いて業務を洗い出し、ロードマップを作ってくれます。

ただし、ここでも「作る」工程は別料金であることが多い。計画は立つが、動くものは手元に残らない、という状態が起こりえます。

第3層:実装型(月20万〜30万円以上)

設計から実装、運用改善まで一貫して請け負う形態です。実際に動く仕組みが手元に残ります。

納得感のある価格設定ですが、従業員10名以下の会社にとって月20万円は重い。年間240万円は、パート社員1人分の人件費に相当します。

なぜ「月5万円で相談だけ」の会社が多いのか

月5万円という価格は、支援側から見ると実は厳しい価格です。

エンジニアの人件費を考えれば、月5万円で確保できる稼働は数時間程度。この時間内で「実装」まで含めるのは、通常のやり方では成立しません。だから多くの会社は、月5万円のプランを「相談のみ」に限定します。これは不誠実なのではなく、単純な原価計算の結果です。

逆に言えば、月5万円で実装まで含めると謳う会社があれば、「どうやって成立させているのか」を必ず確認すべきです。成立の仕組みを説明できない会社は、どこかで手を抜くことになります。

実装込みで月5万円は、何が違うのか

AIコモンは、月額5万円で監視・月1回の改善・チャット相談を提供し、実装まで含めています。成立させている理由は2つです。

1つ目は、対象を絞っていること。従業員10名以下の店舗・EC・士業に特化しています。大企業の基幹システム連携のような重い案件を扱わないため、1件あたりの実装工数が読めます。

2つ目は、AI自身を製造工程に使っていること。コードを書く、設定を組む、検証するという工程そのものをAIで圧縮しています。従来は数十時間かかった構築が、数時間で終わる領域が確実にあります。この生産性の差を、そのまま価格に反映しています。

つまり「安いから中身が薄い」のではなく、「作り方が違うから安い」という構造です。

初期費用50万〜300万円は妥当なのか

AI導入の初期費用として、50万〜300万円という見積もりを提示されることがあります。この金額が妥当かどうかは、何を作るかで決まります

基幹システムと連携し、複数部署の業務を横断するような仕組みなら、300万円は妥当です。しかし、予約の自動応答や、問い合わせ返信の下書き生成、月次数値の自動集計といった単機能であれば、300万円は過大です。

AIコモンの構築費は、ライト20万円・スタンダード35万円・カスタム50万円からとしています。判断の目安は次のとおりです。

  • 20万円:1つの業務を自動化する(予約対応、問い合わせ返信など)
  • 35万円:複数の業務をつなぐ(予約から顧客管理、売上集計まで)
  • 50万円〜:既存システムとの連携や、独自の業務フローに合わせた設計が必要な場合

見積もりを受け取ったら、「この金額の内訳は何時間分の作業か」を聞いてください。答えられない見積もりは、根拠がありません。

従業員10名以下の会社が払うべき適正額

判断の基準はシンプルです。削減できる人件費と比較してください。

たとえば、予約の電話対応・問い合わせ返信・数値集計に、毎日2時間かかっているとします。月に換算すると約40時間。時給1,200円のスタッフに任せた場合、月48,000円の人件費です。

この40時間が自動化されて消えるなら、月5万円のAI顧問は、実質的に人件費の置き換えになります。しかもAIは辞めませんし、教育コストもかかりません。

逆に、削減できる時間が月に数時間しかないなら、AI顧問は時期尚早です。まず「何にどれだけ時間を使っているか」を測ることが先で、そこが曖昧なまま契約すると、費用対効果が説明できなくなります。

契約前に確認すべき5項目

料金の数字だけを比較しても、判断を誤ります。次の5点を必ず確認してください。

  1. 実装は含まれるか。「支援」「伴走」という言葉は曖昧です。手を動かすのは誰かを明確にしてください。
  2. 月あたりの稼働はどれくらいか。時間で答えられない場合、稼働の実態が定義されていない可能性があります。
  3. 作ったものの所有権は誰にあるか。契約終了後に使えなくなる仕組みなら、それは資産ではなくレンタルです。
  4. 最低契約期間と解約条件。AI導入は成果が出るまで数ヶ月かかるため一定の期間拘束は合理的ですが、条件は明示されているべきです。
  5. 改善のサイクルはあるか。作って終わりでは、現場で使われないまま終わります。導入後に毎月見直す仕組みがあるかを確認してください。

まとめ

AI顧問の料金は、月3万円から30万円まで開きがありますが、差の正体は「実装が含まれるかどうか」です。相談だけなら安く、実装まで含めば高くなる。これが市場の常識です。

ただし、製造工程そのものをAIで圧縮すれば、実装込みでも月5万円は成立します。重要なのは価格の数字ではなく、その価格がどうやって成立しているのかを説明できるかどうかです。

AI顧問という仕組み自体を詳しく知りたい方は、AI顧問とは?中小企業が月5万円で「専任のAIスタッフ」を持つ方法もあわせてお読みください。

AIコモンの料金・プランの詳細はサービスページで公開しています。自社の業務が月5万円で自動化できるかどうかは、業務内容によって変わります。まずは何にどれだけ時間を使っているかをお聞かせください。